寒い家は健康に悪影響!「健康と住まいの環境」に関する衝撃の研究結果5選 

最近「省エネ住宅」や「断熱」という言葉を耳にする機会が多くなりました。
光熱費が高騰する昨今、冷暖房費の節約という面でも「省エネ住宅」は大変注目されています。
国としても住宅の省エネ改修に対し補助金を支給するなど、住宅の省エネ化は日本全体で取り組む問題の1つになっています。

住環境と健康には大きな関係があります

日本人は古来から「我慢」を美徳とする傾向があります。
日常生活の中でも、「寒いけどウチはまだ暖房をつけていない!」「暑いけどエアコンをつけるのは我慢している」という会話がよくなされていますよね。

ですが、その寒さ・暑さを我慢することが、あなたの健康に悪影響を及ぼしているとしたらどうでしょうか・・・?
実は住宅の室温と、ヒートショックや高血圧など様々な健康被害には、関係があるという研究結果が報告されています。

省エネ住宅は経済的かつ健康的

断熱性能を高める住宅設備は数多くありますが、既存の住宅、とくに築年数の古い住宅にはなかなか普及していないのが現状です。
住宅をリフォームする際には、自分自身や家族の健康のためにも「省エネ」や「断熱」といった面も考慮したリフォームを検討してみてください。

「家が寒いと病気になるなんて大げさ!!」と思う方もおられるかと思います。
しかし実は、2014年から国土交通省が行っている「スマートウェルネス住宅等推進調査事業」で、「省エネリフォームを実施した居住者の健康への影響の調査結果報告」が報告されています。
その報告から判明した「健康と住まいの環境」に関する衝撃的な結果を5つご紹介します。

「健康と住まいの環境」に関する衝撃の研究結果5選

1. 高血圧の方は要注意!!部屋が寒いと血圧が上がる!

まず1つめにご紹介するのは、室温と血圧との関係です。
調査ではリフォームで断熱性を改善することで最高血圧が平均で3.5mmHg低下したことが報告されました。
室温が低下すると血圧が上がり、さらに高齢になるほどその影響が大きいことがわかりました。

例えば冬の朝、室温が20℃から10℃に下がった場合、
30歳女性は 5.3mmHg上昇したのに対し
80歳女性は 11.6mmHgも上昇していました。

これは普段の血圧が130ほどの方ですと、血圧が140を超えてしまうというイメージです。
特に元々血圧の高い方ですと、危険な血圧の値になってしまうリスクは高いでしょう。

2. 家が寒いと健康診断の結果が悪くなる!?

次は室温が健康診断の結果に影響を与えているというデータです。

室温が18℃未満の住宅と、室温が18℃以上の住宅で比較した場合、
室温18℃未満の住宅に住む人は、18℃以上の住宅に住む人と比べて

  • 心電図の異常所見のある人が約1.9倍
  • 総コレステロール値が基準範囲を超える人が約2.6倍

というデータがあります。
家が寒いと心臓や血管などに負担をかけてしまうリスクが高いと考えられます。

3. 床が寒いと高血圧・糖尿病のリスクが上がる!

3つめは室温と病気との関係性です。

床付近の室温が15℃未満の住宅と比較した場合、
床付近の室温が15℃以上の住宅に住む人に比べて

  • 高血圧で通院している人が約1.5倍
  • 糖尿病で通院している人が約1.6倍

になったとのこと。
足元からしっかり暖かいことが大切といえるでしょう。

4. 家が寒いと入浴事故のリスクが上がる!

4つめは室温と入浴方法との関係です。

居間や脱衣所の室温が18℃未満の住宅では、入浴事故リスクが高いとされる42℃以上の熱め入浴が約1.8倍に増加したそう。
入浴中の事故を防ぐためには、リビングだけでなく脱衣所など家全体が暖かいことが重要です。

5.家が寒いと活動時間が短くなる

最後にご紹介するのは、室温と活動時間との関係です。

断熱改修により居間や脱衣所の室温が上昇しコタツが不要になることなどで、
住宅内の身体活動時間が約30分程度増加したというデータがあります。

たしかに部屋が寒いとコタツや暖房器具の前から離れたくなくなる気持ち、わかりますね。
ですが家が寒いことで一日30分が無駄になってしまっている・・・と考えるとどうでしょう?

一日30分、一週間で3.5時間、1ヶ月だと約15時間が無駄になってしまっているということです!

快適な家は人生にとっても大きなメリット

節約のために・・・と寒さを我慢した結果、病気になって結局医療費がかかっていたら、節約も努力も全く意味がないと言っても過言ではありません。
冬は暖かく、夏は涼しく、快適に暮らすことは決して贅沢なことではなく、自分自身や家族の健康にとっても必要なことなのです。

そして家の断熱性能を高めると快適に過ごせるだけでなく、結果として冷暖房費の節約にもつながります。
光熱費の高騰する今、今後を見据えて今のうちに家の省エネ化・断熱化に取り組みましょう!

参考

一般社団法人 健康・省エネ住宅を推進する国民会議 http://www.kokumin-kaigi.jp/

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