シロアリって何？我が家には関係ない？ベタ基礎だったら大丈夫？実は知らないシロアリの話

2022年5月26日 2022年5月23日

協同ホームサービス

住宅がシロアリの被害にあって大変な状態になったという話は聞いたことがある方もおられると思います。

実際に現場でもシロアリの調査にお伺いすると、お客様の想像以上に被害が深刻だったということが多々あります。

シロアリの被害を早期に発見し被害を最小限に食い止めるために、シロアリについて知っておきましょう！

そもそも、シロアリって…何？

シロアリといえば一般に害虫のイメージを持たれている方が多いと思いますが、そもそもどんな生き物かご存じでしょうか？

ええ！あまりよく知らないですね。なんだか悪い虫というイメージしかありませんでした…。

確かに木造建築にとっては害虫ですが、自然界にとっては大切な働きをしている虫なんですよ。

知らなかった、シロアリってこんな虫

シロアリは「アリ」という名前はついていますが、実はどちらかと言えば「ゴキブリ」の仲間で、約３億年前から地球上に存在していたと言われています。人間よりもかなり先輩ですね！

シロアリは、枯れ木などに豊富に含まれる「セルロース」を栄養とする数少ない生物です。（ちなみに私たち人間も、セルロースを分解して栄養にすることはできません。）林や草原における枯木や落葉などの16～60％が、シロアリの身体を通ることで一般の動植物が再利用できるものに変えられ、生態系維持に重要な役割を果たしています。

シロアリの消化管内に存在する共生微生物が、バイオマスエタノールやバイオガスの製造に役立つ事が期待され、研究が進められています。

なんだかすごい生き物なんですね。全然知らなかったです。

木材を食べるという点で木造住宅にとって害虫であることに変わりありませんが、地球規模で見ると、森などの倒木を食べて分解してくれる自然界にとって必要な働きをしてくれている生物なんです。

シロアリ被害は自分には関係ないと思っていませんか？

シロアリって築年数の古い家の話ですよね？うちは築年数も浅いし関係ないと思うのですが…。

シロアリ予防の薬剤の効果は約５年ですので、築年数５年以上経過していたら注意したほうが良いでしょう。

そうなんですね！意外です。

築年数５年以上経過したら、一度シロアリの診断・点検を受けることをおすすめします。

新築・前回の薬剤散布から５年以上は注意

シロアリ予防の薬剤の効果は約５年とされています。

昔はシロアリの薬剤効果は10年と言われていましたが、現在では人体や環境への影響が少ないものが使用されていますので、５年が目安となります。

「ベタ基礎」だったら大丈夫、とも言い切れない理由

うちは基礎がコンクリートの「ベタ基礎」なので、シロアリ被害とは無縁だと思います。

確かに「ベタ基礎」は床下の地面全体が鉄筋コンクリートで覆われるためシロアリの侵入を防ぎやすく、シロアリ対策として大変効果があります。

ですが、「ベタ基礎」だからシロアリの心配がゼロかというと、そうでもないんです。

最近の住宅は「ベタ基礎」が主流

家の基礎が何かと言われても、よくわからない方もいらっしゃるかと思います。

建物の基礎は大きく分けて「ベタ基礎」と「布基礎」の２種類があります。

1990年代までは「布基礎」が主流でしたが、阪神淡路大震災をきっかけに「ベタ基礎」が広まり、地域差はあるものの2000年代以降に建てられた住宅のほとんどは「ベタ基礎」で建てられています。

「ベタ基礎」は床下の土壌を覆うようにコンクリートを打っていますので、「布基礎」と比べるとシロアリの侵入を防ぎやすいのは間違いありません。

シロアリ被害というと築年数の経った家で起こるイメージがあるのは、最近の家が「ベタ基礎」で建てられていることによりシロアリの被害が抑えられているからというのも、理由の１つとしてあるかもしれませんね。

しかし「ベタ基礎」のように地面がコンクリートに覆われていても、シロアリの侵入を完全に防げるわけではありません。シロアリはコンクリートであっても、わずかな隙間があれば侵入します。

シロアリは「ベタ基礎」でもこんなところから侵入します

経年劣化や地震によるひび割れ
配管や外壁などのすき間

「ベタ基礎」だからシロアリとは無縁というわけではないんですね。

「布基礎」の住宅に比べるとシロアリが侵入する可能性は低いかもしれませんが、ゼロではありません。

ですので、基礎にひび割れや隙間がないか点検することが大切です。

雨漏りや水漏れがシロアリ被害の大きな原因です

シロアリは湿った木材を好みますので、雨漏りや水漏れで木材が湿ることで、シロアリを呼び寄せてしまいます。

雨漏りや水漏れを予防すること、起こってしまったときには放置しないことが大切です。

雨漏り対策についてはこちらの記事も参考にしてください。

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家も定期的な点検とメンテナンスが大切

シロアリの被害を最小限に食い止めるためには、雨漏りや水漏れトラブルが起きた時にはすぐに対応すること、定期的な点検とメンテナンスを怠らないことが大切です。

私たちも、定期的に健康診断をうけたり、体調がわるくなったら病院に行きますよね。家も同じように、屋根・外壁塗装などのメンテナンスを定期的に行ったり、点検したり、トラブルがあったときにはすぐ対応することが大切です。すぐに対応しなかったことで被害がすすみ、リフォームが高額になってしまうこともあります。